【動物展示施設】『市の財産』『予算の都合』という言葉に翻弄される鳥たち【兵庫県】

Muiでは、兵庫県西脇市が所有する公園併設の野鳥ケージの計画的終了と鳥たちの治療を求め、今年8月に担当課へ要望書を提出。
(ケージの詳細や要望内容については、以下の記事をご参照ください)

その後のやり取りを通し、野鳥ケージの今後については、これ以上増えないよう繁殖制限をする、と決定いただくことができました。しかしながら、診療に関しては予算の都合上、今年度は難しい、とのこと。


因みに、例年の野鳥ケージの維持管理に関する予算では、獣医療の提供は困難であることが伺えます。よって、来年度に診療が実現できるのかも疑問です。

担当者の方は、来年度の予算案に医療費を組み込むことを考えてくださいましたが、課内での話し合いは進んでいないようでした。


ハトの引き取りを交渉するも…

ケージへの訪問を続ける中で、ハトの右眼下の腫膨に肥大等の変化が現われました。そこで、当該ハトをMuiで受け入れる(治療費やその他飼養に係る全ての費用も当会負担)申し出をさせていただきましたが、『市の財産』であるとして、譲渡は不可との回答。

譲渡もしくは早急な治療を要望し続けるも、『市の財産』と『予算の都合』という理由により、平行線のまま月日だけが経過していくこととなりました。

より膨らみを増す患部。
目の表面が泡のようなもので覆われていました
(10月16日 撮影)
飼育者が疾病や負傷した動物に治療等を施さないことは
動物愛護管理法違反にあたります
(10月16日 撮影)
右眼だけ閉じた状態でジッとするハト。
目周囲の皮膚が日に日に目立つように
(10月23日 撮影)

『市の財産』としながら疾患を放置し続けることが、果たして市民のためになるでしょうか。

段々と目が開かなくなっていくハトの姿に、無力感と心苦しさが募る日々でした。


ハトへの早急な対応を願い、市議会議員に相談

11月中旬、今年度は対応しないという課の方針は変わらず、これ以上の交渉は困難と判断した私たち。西脇市議会の高瀬洋議員が公園に関心を寄せられていることを知り、すぐに連絡を取りました。

そして、それから一週間経たないうちに、議員より、担当課によるケージの状況調査と当該ハトの治療が行われることになった旨を伺いました。

議員ご自身もケージを訪問して
鳥たちの状況を確認くださいました。
迅速な対応に大変心強く思います

最初の要望から、1羽への対応が決定するまでに、3か月以上を要してしまいました。

鳥たちは『市の財産』だということですが、彼らは「物」ではなく「感情や感覚を持った生きもの」です。所有者には彼らをただ所有し続けるだけでなく、QOLが保たれた生涯を送れるよう努める責任があります。

私たちは、ケージが終息を迎えるその日まで、鳥たちが心身ともに健康な生涯を送れるよう、働きかけ続けます。

つづく