【動物利用事業】イベントでの猿回しの中止を求めてアクションしています①【兵庫県】

今年3月に兵庫県播磨町で行われたイベントにて、猿回しが実施されました。当該イベントは町からの資金補助、町と町教育委員会からの後援を受けています。
事前に情報を得た私たちは、播磨町担当課・主催者それぞれに対し、猿回し中止の要望書を提出しました。

写真は過去に別のイベントで行われた猿回しの様子

その後、担当課から回答をいただきました。以下、回答書の該当箇所を抜粋したものです。(主催者からは回答はありませんでした)

《本件につきましては、主催団体に対し、ご意見の内容を共有するとともに、動物の取扱いや安全面等に十分配慮した事業運営に努めていただくようお伝えしております。ただし、動物愛護法等に基づく許可を得た正規の事業者が実施する、動物を用いた演目の内容に関し、町は指導等を行う立場にはないことをご理解ください。
いただきましたご意見につきましては、今後の事業運営を検討するうえでの参考とさせていただきます。》



残念ながら、中止の決定をいただくことはできませんでした。
なお、本件の問題は、依頼先が動物愛護管理法に基づく正規の業者か否かということではありません。「娯楽のために動物を利用する」という選択自体をやめていただきたく、要望を行った次第です。
(因みに、正規の業者であっても法令違反をするケースは多いです)

イベント当日、私たちは調査のため会場を訪問。当該イベントは、ダンスや歌、バンド演奏などを行うステージや、複数の屋台が設置された規模の大きいものであり、終日たくさんの来場者で賑わっていました。猿回しは、会場の一部で複数回にわたり行われました。

結果として、猿回しでは非常に多くの問題が確認されました。前述の回答を得ていたばかりに、利用されたサルの受けた扱いや非倫理的な表現の数々には、強い憤りを覚えました。

ステージの音量が大きく、調教師の声が
聴こえない瞬間もあるほどでした
周囲では人や車、犬などの行き来が頻繁にありました。
サルが気にするような様子も度々見られました
演目を拒否するような行動が
何度も見られました。
その度にリードを引っ張られていました
演目と関係のない八艘飛びの道具に
突然飛びついた様子
道具ごと倒れ、観覧席からは悲鳴が。
サルは調教師から注意を受けていました
今回利用されたのは2歳の雄のサル。
本来なら群れの中で暮らしているはずの年齢です

上記のほか、

・サルが調教芸を行おうとしなかった際、調教師が「前の公演で顔から転んだため」「メンタルが弱いタイプ」「赤ちゃん返り」などと説明し、観覧席から笑いが起こる
・四足歩行を行ったサルに調教師が「サルに戻らない」など生物学的特徴を否定するような発言を複数回行う
・物陰に隠れたり、調教師の足にしがみつくサルに対し、会場から笑いや「可愛い」などの声が上がる

といった様子が確認されました。動物を強引に使役する行為を見せることや、他者の失敗や恐怖による反応で笑いを取ることは、子どもの情操に悪影響を与える可能性があり、大変危険です。

イベント後、私たちは再び要望書を作成。今後は町が主催もしくは支援するこのようなイベントにおいて、猿回しなどの動物利用事業を行わないよう、要望させていただきました。提出先は前回と同じ担当課です。

どれだけ動物福祉に配慮したとしても、問題や事故は起こります。何かあってからでは遅いです。そもそも、動物を人間の楽しみのために利用すべきではありません。
動物の負担や市民への影響を防ぐためには、「動物を利用しない」という選択が不可欠です。

つづく